スーパーナミット処理の適用例:六価クロム含有排水処理への適用例


六価クロム含有排水処理への適用例

六価クロム規制の動向と対策

  • 近年、地球環境問題や生活環境の保護に対する意識が益々高まり、環境を汚染させる可能性のある有害物質の排出規制が厳しくなって来ております。
  • 環境基本法で定められた水質汚濁に係る環境基準では人の健康に関する項目として、カドミウム、シアン、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、アルキル水銀、PCB他15項目がありますが、六価クロムについては0.05mg/L 以下とされています。
  • 六価クロムは、 高濃度排水としてメッキ工場排水、皮なめし工場排水に、また中〜低濃度排水としては生コン工場、コンクリート二次製品工場、さらには、ダム工事現場やトン ネル工事現場等セメントを使用する現場からから出る排水等比較的身近なところにも含まれており、また特殊な例では工場跡地等に高濃度で含まれていたり、そ こから地下水に浸入していたりする場合もあります。
  • 水質汚濁防止法で規制されている六価クロムの排出基準は0.5mg/L 以下ですが、環境基準や飲料水基準等と同じ厳しい上乗せ基準(0.05mg/L 以下)が、日本最大の湖である琵琶湖を擁する滋賀県では全域、又、水道水源となっている内陸湖周辺や一級河川の流域にあたる多くの地域において、 県条例によって適用されています。その理由は、六価クロムが、LARC(国際ガン研究機関)及びEPA(米国環境保護庁)により、かって重大な社会問題となりましたアスベストと並んで2 大発ガン性物質としてリストアップされているとおり大変危険なものだからで す。(「週刊現代」2000.10.7 掲載 )
  • セメント各社もISO14001認証取得に伴い、セメント中の六価クロムを製品安全データシート (MSDS)に記載する方針を決定したことに端を発し、昨年1月21日に、全国生コンクリート工業組合連合会に対して、生コン工場排水中の六価クロム対策について申し入れをして おり、これを受けて、全生工組連は、6月6日付け文書「各工業組合傘下工場の排水中の六価クロム対策に関する調査について」 により現状調査を依頼し、各工場は鋭意調査と除去対策を進めているところです。
  • この六価クロムの除去法については、これまでは 排水全体を一旦硫酸酸性とした後、還元剤で六価クロムを三価クロムに還元し、さらに高アルカリとして水酸化クロムとして沈殿させ、これに対してPACを加 え、高分子溶液でフロックを形成させ除去し、中和処理して放流するという極めて煩雑な工程を経ているのが現状です。
  • 弊社の『スーパーナミット®TN315CK,CYを用いれば所定量添加して攪拌するだけで、より簡便且つ確実に排水 中の懸濁物質(SS)と同時に、低濃度から中〜高濃度の六価クロムを三価クロ ムの沈殿として除去することが可能で、沈殿スラッジの脱水性も極めて良好です。これにより、処理設備もコンパクトになり、イニシャルコスト、ランニングコスト共に、従来法に比べて安くな ります。
  • 六価クロム汚染土壌についても、先ず、水と混合 攪拌して、六価クロムを完全に溶出させた濁水として処理することにより、安全な水酸化クロムとしてスラッジ中に取り込み沈殿除去することができ、必要に応 じて固化して埋め戻すことも可能です。
  • 溶出試験の結果、沈殿として除去されたスラッジからの六価クロムの溶 出はないことが確認されています。
  • また六価クロム以外の有害物質の砒素や、鉛、カドミニウム等の重金属イオンを溶解し た酸性〜中性の排水についても、アルカリ性にした後同様のプロセスで処理ができます。
  • この『スーパーナミット®』を用いる標準処理装置として、従 来品より省スペース型の中容量(7〜10m/時間)処理装置及び可搬型(3〜8m/時間)をご用意して おりますし、大容量の処理が可能な設備や既設の設備へ『スーパーナミット®を 適用するための粉体定量供給装置のみのご提供も可能です。

生コン工場濁水への適用例

  • 場所:SM社 K工場
  • 処理フロー

    生コン工場濁水への適用例 処理フロー
  • 処理条件

    凝集 剤:スーパーナミット TN315CK
    使 用 量:500ppm
    処理水量:40m/Hr

  • 処理結果(1)
     

    比 重

    pH SS(mg/L)

    全クロム(mg/L)

    六価クロム(mg/L)

    原 水

    1.057 12.8 55,800 10.60 0.37

    処理水

    1.002 12.8 9.5 0.06 0.01以下

    単位:mg/L(pHは無し)*は排出量による

    強アルカリ下において、SS及び六価クロムは完全に除去されている。

  • 処理結果(2)
      原 水 通常上澄水 SN処理水 上乗せ基準
    pH 12.7

    13.1

    12.4

    6.0〜8.5
    SS

    35,400

    2.6 1.5 20〜70*
    CODMn 151 21.4 18.6 20〜70*
    BOD 28.7 16.9 18.2 20〜70*
    六価クロム 0.41 0.08 0.01以下 0.05以下
    Cd及びその化合物 0.01以下 0.01以下 0.01以下 0.01以下
    砒素及びその化合物 0.065 0.01以下 0.01以下 0.01以下
    シアン化合物 0.01以下 0.01以下 0.01以下 不検出
    有機燐化合物 不検出 不検出 不検出 不検出
    全クロム 0.58 0.17 0.01以下 .1以下

    単位:mg/L(pHは無し)*は排出量による

    スーパーナミット(SN)処理により、強アルカリ化においても、六価クロムは0.41mg/Lから0.01以下まで除去された。また、砒素及び BOD、CODの一部も除去されている。


生コン工場終末排水への適用例

  • 場所:SM社K工場(滋賀県)
  • 処理条件及び処理結果(下表)
    処理条件 処理装置 TSN−07 型
    処理量(m3/h) 5
    原水の性状 種類 終末排水
    水温(℃) 18
    pH 12.6
    SS(mg/L) 34.2
    六価クロム(mg/L) 0.32
    中和処理 無し
    スーパーナミット 品種 TN315CY−K3
    添 加 量(mg/L) 500
    処理水の性状 水温(℃) 18
    pH 13.1
    透視度(度) 30 以上
    六価クロム(mg/L) 0.01以下

凝集反応槽の後の造 粒槽で大きなフロックが生成した。
処理水の透明度が高く沈殿槽(深さ1.5m)の底が見える。

SM社K工場設置TSN−07型設備イメージ写真

SM社K工場設置TSN−07型設備


コンクリート二次製品工場への適用例

  • 場所:K社(滋賀県)

下表のように濁度39.5、pH12.7のコンクリート製品製造排水中の 六価クロム(2.0mg/L)は、TN315CY−K3 2000ppmの添加で 濁度0.6、六価クロムはほぼ0mg/Lとなった。

原水の性状 外観 淡緑灰色懸濁
透視度(cm) 7.2
濁度 (度) 39.5
pH 12.71
SS(mg/L) 125
Cr6+(mg/L) 2
蒸発残留物(mg/L) 3,920
その他 無臭、表面皮膜形成あり
凝集条件 凝  集 剤 TN315CY−K3
添加量(ppm) 500 1,000 1,500 2,000
処理結果 上 澄水外観 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明
濁度 (度) 1.6 1.4 1.4 0.6
pH 12.7 12.6 12.6 12.6
Cr6+(mg/L) 1.0 0.2 0.05 0.0
フロックサイズ 小〜中 小〜中
フロックの沈降 遅い 遅い やや遅い 速い
SV(%)30分後 2 3 5 6
備 考 液量:100cc
攪拌条件:強1分→弱2分
(スターラー攪拌)
SVの測定はメスシリンダーで測定

中高濃度六価クロム含有排水への適用例

  • 試験水:某印刷工場排水
  • 処理手順

    1 ) 消石灰によるアルカリ化(pH12)
    2 ) スーパーナミットTN315CY−K5(0.4%)添加撹拌
    3 ) フロックの沈降、ろ過・脱水

  • 処理結果
      原 水 処理水
    外 観 暗緑色懸濁 微黄透明
    濁 度(度) 2,350 5.6
    COD(mg/L) 650 377
    pH 3.3 8.9
    6価クロム(mg/L) 120 <0.05
    写 真 写真−1
原水とスーパーナミット処理水の写真

写真−1 原水とスーパーナミット処理水